クフィール .
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ふさ 視界を塞ぐ土の霧が晴れた時、 ダフレイド 其処には炎の輪に包まれた黒曜石が浮かんでいた。 サイレイズ 血のように赤い瞳が菫簾石を射た。 憎悪と殺意に満ちた目に薄紫の闘竜は恐怖を覚えた。 《殺される!》 最早、恥も外聞も無かった。翼を拡げて神力を練り上げる。 (中略) マールディ ダフレイド 奪おうとした。紅玉の命を。黒曜石が黒竜というだけで観衆を味方に付けた。 ダフレイド 今まで受けた迫害が、黒曜石の押し込めた記憶から泡のように湧き上がる。 サイレイズ ダフレイド 菫簾石は黒曜石の許されなかった全てを持っていた。 マールディ 紅玉を襲った行為に対する怒りが、自分の私情からの怒りにすり替わっていく。 ダフレイド ソルブ 完全な殺意を持って黒曜石は尾剣を振り上げた。 風の裂傷で鞘などとうに吹き飛んでいた。 憎しみを込めて自ら鍛え上げた刃が陽光に鈍く光る。 状況報告:玉竜御前試合 決勝戦。 (人前では)口数少なく激しい感情も見せなかった黒曜石が切れるシーン。 人竜は男女比が激しく開いてる種族なので闘竜は戦って求婚権を勝ち取らなければならない法則。 比率は闘竜10人に対し玉竜1人くらい。勝っても断られたらそこでおしまい。 一方で強くて財力もある人気闘竜が玉竜を5人得ると単純計算で49人の闘竜があぶれたり。わりとシビアな社会。 作品解説:解説をスポッと忘れていたのでフォローミー 「人竜の逆鱗」 筆者が大昔読みきりで書いた32p漫画を焼き直して新たに書き下ろした小説 全290p コンセプトは「プラトニックで恋愛は成立するのか」 恋愛物のつもりで書いたのに、そこのとこはあまり認めてもらえませんでした |